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「高知という原点——池さんが語る、地方で挑戦し続ける理由」

池透暢(いけ ゆきのぶ)さん
高知県高知市生まれ。
高校時代の事故により障がいを負ったが、その後車いすラグビーと出会い、努力を重ねて日本を代表する選手へ。2014年からは日本代表のキャプテンを務めている。
日本代表選手でありながら、活動の拠点を高知に置いている理由、日高村移住PR大使に任命された池さんから見た日高村の印象についてお話を伺いました。

Q:世界や県外で活躍する中で、外から見た高知県の印象をお聞かせください

都会には強い選手や経験豊富なコーチもたくさんいます。その中で経験し、技術を磨きたいと思い、都会に憧れている時期もありました。
でも、そうした刺激の中にいるうちに、次第にその刺激にさえ無関心になってしまう自分に気づき、疑問を感じていました。
そんな中で高知に帰ってくると、自分がリセットされる感覚があります。日々のプレッシャーから解放され、ニュートラルな状態に戻してくれる場所だと感じています。
"高知はひとつの大家族やき"という言葉の通り、人との距離が近く、思いやりにあふれている、とても温かい場所だと思います。

Q:高知で活動されているのはなぜですか?

競技を始めたころは「地方にいると夢を叶えられないのではないか」という競技レベルの格差を感じていました。新しい技術や優れたコーチ、強い選手は首都圏に集まりますし、そこで切磋琢磨しなければ世界のトップには行けないと思っていました。もちろん世界の上位を目指す上でその環境に身を置く時期や経験は必要です。でも同時に、『自分と向き合う時間』も同じぐらい重要だと思うようになりました。
そんな自分と向き合う時間を作るのに、高知はとても私に合っている場所だと感じます。先ほどお話ししましたが、高知にいると自分をニュートラルな状態にすることができるので、自身の課題にしっかり向き合い、クリアしていくことができます。
都市部のように様々な環境が整っているわけではありませんが、「ないものではなく、あるもので工夫する」というスタイルが自分には合っていると感じています。

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パラリンピックの創始者であるルートヴィヒ・グットマン医師の「失ったものを数えるな、残されたものを最大限に活かせ」という言葉に出会い、考え方も大きく変わりました。
特に事故をして体が不自由になってしまった後は、できないことを環境のせいにするのではなく、どうすれば埋められるかという方向で物事を考えるようになりました。
地方ではトップレベルの選手と日常的に競い合うことに難しさもありますが、想像する事で自分の中に高い基準を置き続ける事は可能です。自分の中で強い選手を思い描き、その相手を超えるシミュレーションを重ねることで、自分を高めていくことができると思っています。
また、高知には体を整えてくれる『食』があります。素材そのものが美味しく、余計なものを摂らずにコンディションを維持できると感じています。トレーニング環境としても、人が少ない分、場所が確保しやすく、運動公園や坂道など身近な場所を活用することで、自分のペースで取り組むことができます。
そして何より、応援してくれる人や支えてくれる仲間の存在があります。その温かさや絆に対する「恩返しをしたい」という思いが、自分の原動力となり、高知に拠点を置いていま

Q:実際に日高村を回ってみての印象はいかがですか?

来れば来るほど愛着がわくような場所です!
人口減少などの問題もあると思いますが、僕がこれまで関わった人たちは、自分のペースで、自分にできることを楽しそうに取り組んでおられると感じました。また、移住者が新しいことを始め、それが地域の人に刺激を与え、さらに新しい挑戦が生まれる。そしてそれがまた受け継がれていく――そんな良い循環が生まれていると感じました。
人が少ないからこそ助け合い、今あるものを最大限に活かして暮らしている、そんな魅力的な地域だと思います。


Q:移住以外で日高村との関わりはどんなものがあると思いますか?

実際に移住して生活するということは少しハードルが高いかもしれませんが、いろんな形で関わることはできると思います。
僕はアウトドアが好きなのですが、日高村に来た時にバギーで仁淀川沿いを走る体験をしました。車いすでは行くことが難しい河原にも行くことができ、とても貴重な経験でした。 年齢や障害の有無に関係なく、楽しめる場所や、「あきらめなくていい」と思える環境がもっと増えていけば良いと感じています。
レジャーを通した自然体験や、人との温かい繋がり、豊富な食材を取り寄せていただいたり、たまに遊びに来て田舎を楽しんでいただけたらと思います。
私も引き続き、日高村をPRできればと思います。

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Q:移住を検討している方にメッセージをお願いします

人生の目標は一つである必要はありません。「あれをやりたい」「これをやりたい」と思うことをできるだけ書き出し、一歩ずつ動き出していくことが大切だと思います。
移住者の挑戦が地域に刺激を与え、それによって地元の人にも新しい活力が生まれる。そうした流れが地域を元気にしていくのだと思います。
日高村には、地域おこし協力隊として来た方が定住し、活躍している実績もあり、安心感があります。その理由として、役場や地域の方々が挑戦をしっかりと支えてくれる環境があるからです。
移住を検討している方は、ぜひ一度日高村を訪れてみてください。きっと自分自身に新しい可能性を感じられると思います。

地域の活動日誌

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