NEWS

肩書のない「わたし」に戻れる場所。高知県日高村が心の故郷になった話

2026.04.01

地域に関わる方法は、移住だけではありません。
2拠点生活やワーケーションなど、都会に住みながらでも、“いきつけ”のように通える“いなか”を持ってもらいたい。
そんな想いから始まったのが「いきつけいなか」です。
今回は、実際に日高村に年に3回以上通い、日高村を“いきつけ”にしている藤田さんに、なぜ日高村に通い続けているのか、日高村のどんなところが好きなのかを語っていただきました。

帰る田舎がなかった私にできた心の故郷
東京生まれの神奈川育ち、いわゆる都会で育った私には「帰る田舎」がありません。
お盆やお正月に「実家に帰るねー」と帰省する友人たちを羨ましく思っていました。
そんな私が大人になった今、高知県日高村を「心の故郷」と呼び、何度も通うようになりました。
都会で働く私が、なぜ縁もゆかりもない日高村と出会ったのか。少しだけ私のお話をさせてください。

都会の真ん中で透明になっていく感覚
私はシングルマザーで、東京のコンサルティングファームで働いています。
仕事は楽しいし、やりがいもある。子どもも可愛いし、友人にも恵まれている。
一方で、コンサルタントとしての仕事、そして母としての役割。
都会での毎日は、ひたすらに誰かの期待に応え、正解を探し続ける日々でした。
街にはこれほどまでに人が溢れ、毎日何百人もの人とすれ違っているはずなのに、ふとした瞬間に「自分は誰とも繋がっていないのではないか」という孤独感に襲われることがありました。

実は少し前に、プライベートで大きな出来事があり、ぷつりと糸が切れたように動けなくなっていた時期がありました。
自分が着こんでいる「役割」という鎧のようなものが、ただただ重く感じて、自分の存在だけが透明になっていくような気がしていました。
そんな時に、nosson代表の小野さんが声をかけてくれたんです。

「日高村に遊びに来たらいいですよー!」

その、なんの気負いもない明るい一言に背中を押され、高知へ向かう飛行機に飛び乗ったのでした。

なつみさん①.jpg
「村」と聞くと、行きにくそうと感じると思いますが、日高村は高知空港や市内からのアクセスがよく、空港から車で30~40分、車がなくても高知市内から汽車で30~40分で行くことができます。
村に降り立つ瞬間に感じる日高村の匂い。
「日高村の匂いなんてあらへんわー」と村民のみなさんは言うけれど、とっても癒される優しい香りなので、ぜひ皆さんにも体験していただきたい!

何者かを問われない、「ただいま」の場所
日高村で私を待っていたのは、都会では決して味わえない体験でした。
村民のみなさんは、まるでずっと前から知っていたかのように「おかえり」と笑って迎えてくれるのです。

都会ではどうしても「どんな肩書か」「何ができる人か」という属性が先行しがちです。でも、日高村ではそんなことは関係ありません。ただ一人の人として、そこにいる私をそのまま受け入れてもらえる感覚でした。

そしてなんといっても、青く透明に輝く仁淀川。
「仁淀ブルー」と言われるその圧倒的な美しさに、私は吸い込まれました。
そして服のままジャブジャブと川の中に入っていく体験。

なつみさん②.JPG

服のまま川に入るなんて、都会の常識ではあり得ないルール破りです(笑)
でも、ここでは誰も咎めない。
冷たくて澄んだ水が、私が抱えていたいろんなものを洗い流してくれる気がしました。

おすそわけが教えてくれたこと
心が元気を取り戻すと、不思議なもので、今度は私がこの村に何かをお返ししたいと思うようになりました。
私ができることなどないよな、とは思いつつ、nosson主催のイベント運営やコミュニケーションのコツみたいなものをお伝えしてみたところ…
「そんな視点があったんですね!」
「いてくれて本当に助かりました!」

普段の仕事ではできて当たり前、褒められることもなかったのですが、ここでは魔法のように喜ばれ、真っすぐな「ありがとう」が返ってくる。
嬉しくて、失いかけていた自信が内側からじんわりと満ちていくのを感じました。

なつみさん③.jpg

私がnossonや日高村の活動に惹かれるのは、「誰もが主役になれる場所」を本気で作っているからだと思います。

「日本一、おばあちゃんが幸せな村をつくる」
このビジョンは、ただ高齢者が支援されるという事ではなく、役割を持って輝く場所をつくるということ。

年齢に関係なく、弱さを無理に隠すのではなく、それぞれが本来持っている「得意なこと」を優しくおすそわけし合う。
私が仕事でずっと向き合ってきたDEI(多様性・公平性・包括性)※の本質が、この小さな村の日常にはごく自然に根付いていると感じました。
ああ、日高村って愛おしい…

※性別、年齢、価値観など、異なる背景を認め合い、誰もが公平に機会を得て活躍できる環境を目指す考え方

ふたつの世界を行き来するお守り
日高村に通うようになって、東京での日常にも少し変化がありました。
相変わらず仕事へのプレッシャーはあるし、都会のスピード感は変わりません。
でもあの「役割という鎧」が以前ほど重く感じなくなったんです。

いざとなったら日高村がある。私をわたしとして、「おかえり」と迎えてくれる人たちがいる。その事実が、都会で頑張る私のお守りになっています。

私が東京で重ねてきた経験を村へおすそわけして、村民のみなさんの大きな生命力を東京へ持ち帰る。
まったく違うふたつの世界を行き来することで、自然と肩の力が抜け、今の私は以前よりずっと都会での暮らしをしなやかに楽しめるようになっています。

なつみさん④.jpg

故郷は生まれた場所だけではない
故郷とは、生まれ育った場所だけではないと思いませんか?
私のように40代からでも自分の足で見つけて、自分の手で育てていける。
「ただいま」「おかえり」を言い合える場所がある、それがどんなに心強いことか。

もし、あなたも都会で少し息苦しさを感じているのなら、「いきつけいなか」や「いきいきプロジェクト」のイベント参加など、日高村と繋がってみてください。
なんだかすっかりnossonの回し者みたいになってしまいましたが(笑)、日高村の自然は本当に癒されますし、村民のみなさんもとっても温かいです。
nossonの活動も心から素晴らしいとおすすめできます!
この記事を読んで少しでも気になった方は、ぜひ気軽に連絡してみてくださいね!

<関連リンク>
一般社団法人nosson https://nosson.jp
いきつけいなか https://ikitsuke-inaka.com/
いきいきプロジェクト https://ikiiki-being.com/

地域の活動日誌

[an error occurred while processing this directive]