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【体験レポート】高知県日高村で林業を学ぶ4日間|木の“本当の価値”について考えた

2025.07.08

▼今回インターンをした「いきつけ求人」はこちら
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はじめに
今回私は日高村で自伐型林業を行われている小川稔さんという方のもとで林業に関して学ばせていただく経験をしました。

このような機会を頂くきっかけとして、もともと私は木造建築に関わる仕事を3年間しており「建築材料」として木材と関わっていました。建築資材を扱う中で製材所などとも関わりがあり、何十本もある木の中から建築に使える木材というものが限られているということ。

また、1つの木からも商品として使える部分がほんのわずかであることを感じてきました。その中で、こういった木がどのようにして育てられ、管理をされ、運ばれ、こうしてモノづくりに使われているのか。建築現場で見ている木たちのバックグラウンドを知りたいと強く想いました。

また、木の背景を通して森。さらにそこから川や海など。自然や地球といった自分がいま居る環境に目を向けるきっかけにできたらということを感じ、今回小川さんの元へインターンに行かせていただきました。

一日の大まかなスケジュール/6月30日-7月3日

9:00 出社

|薪づくり/テーブル製作

10:00 休憩(30分程度)

|薪づくり/テーブル製作

12:00 お昼休憩
13:00 依頼者のご自宅に訪問し庭の剪定作業

|15分程度の小休憩を2~3回

16:00 作業終了
17:00 木の駅ひだかに戻り業務終了

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お伺いさせて頂いた時期が林業のオフシーズンである夏だったため作業は山以外の場所がメインとなりました。(※暑さの関係もあり山での作業は2月〜11月頃に行われる)

基本的には午前と午後に分かれて工場と現場での作業をさせていただきました。作業内容は薪割りやテーブル制作という会社工場にての作業と、現場へ出て行う剪定や草刈り・整備作業です。

夏の作業は暑く、体力的に厳しい場面もあるので水分補給をこまめに行うことと必要に応じて休憩をしっかりととっていくことが大切だなと感じました。

活動内容--------------------
⚫︎薪づくり
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ogawa-01.jpg(加工機を用いて薪作り)

機械を用いて薪を割っていきます。薪は家庭のお風呂や薪ストーブに利用されたり、業務用としてお店のピザ釜などに活用されたりします。薪に使われている木材は森で伐採した木材の中で製材して活用することが難しい木を利用しています。

木の種類は杉や檜などの針葉樹からケヤキや桜などの広葉樹まで幅広くあります。木によって香りや繊維の方・木目の詰まり具合などが違い、木の特徴を観察しながら薪を割っていくのが楽しかったです。
ogawa-0203.jpg(左:薪になる前の木材 右:薪加工後は乾燥させて保管する)

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⚫︎テーブル制作
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ogawa-04.jpg(テーブルの天板を加工/杉の一枚板を使用)

杉の一枚板を用いたテーブル制作の依頼があったため、仕上げサンダを用いて天板の杉材を表面加工しました。
使用する研磨シートの粒度によって表面の肌触りなどが変わるため、初めは粒の粗いシートで角の加工や表面の平らをつくり徐々に粒の細かいシートに変えて肌触りの良いテーブルに仕上げていきました。

普段何気なく使っているテーブルですが、こうして自分で加工することで新しい視点や興味を持つきっかけになりました。また、木というものは加工によって形を自由自在に作っていくことができる面白さも改めて感じることができました。

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⚫︎庭の剪定・伐採
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ogawa-05.jpg(依頼のあった場所にて草刈りと木や小枝の伐採作業)
                             
ご依頼に応じて庭の剪定作業や解体前の空き家の土地整備などの作業をしました。林業のオフシーズンの夏の時期はこういった作業を通して、山の所有者の方との関係や交流のきっかけづくりに繋げていければ良いなという想いから、山以外での作業にも試みているとのことです。

地球にとって心地の良い山、森づくりはこうした地道な活動から繋がっていくということを学ばせていただく貴重な機会となりました。


さいごに
実際に小川さんの元で作業やお話しをさせていただく中で感じたことは、世の中で見られる木材というものの価値と、地球という目線で見る価値の中にある矛盾(違い)でした。

今回私がさせて頂いた“薪づくり”は建築資材などには活用できない細かったり曲がったりしている木たちでした。なぜなら森林をより良くしていくという森林整備を目的として伐採される木は、主に山の土壌に光が届かないために間引いた木(細い木・枯れている木・極端に曲がった木等)たちだからです。一方で、建築資材などに活用できる木というのは元気でまっすぐに伸びている木たち。

人の暮らしを支えていく林業といってもその目線によって(目の前の目線/中長期的な目線)伐採される木材や山に与える影響は大きく変わってくるということを知りました。

これまで「人々の暮らしに寄り添う仕事がしたい」と建築と関わり、実際にたくさんの方達の笑顔と喜びを感じてきた自分にとって、今回の経験は“人”という生き物の在り方を考えるとても貴重な機会になりました。人の喜びや幸せというものは色々なところにあって、その目線や視点によってカタチがさまざまであるということ。今回の経験を通じて新たな視点を持つことができ、今後の自分の暮らしや生き方を考える大きなきっかけになりました。

4日間に渡り、小川さんはとても優しくて穏やかな方なので気さくに色々なことをお話しさせてもらい、とても充実した時間を送ることができました。また会社には林業関係の色々な方が作業をしに訪れ、そういった方々との交流や実際の作業を教えて頂いたりと、周りの方々にも助けていただき林業を学ぶことができました。

最後になりますが、ご協力をしてくださった小川さんをはじめ木の駅ひだかに集まる方々に感謝を申しあげます。本当にありがとうございました。

地域の活動日誌

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