手入れされない人工林の増加。大きな被害をもたらす土砂災害。今、世界の森林では深刻な問題が起きています。木の駅ひだかでは、その深刻な問題を食い止めるため、適切に木を切る“間伐”を行い、切り出した木材で薪を作り販売しています。そして、その薪作りは地域の森林ボランティアのみなさんのご協力のもと行っておりますが、現在、ボランティアのみなさんの高齢化や人手不足がかなり深刻で… 森林そして私たちの生活を守るため、薪作りを一緒にしてくれる人を募集しています。
・有償のお手伝いとしての募集
・活動期間は1時間から半日程度
・活動場所は高知県日高村を拠点に地元で森林の整備をし、環境を守るために全国で活動している「NPO法人土佐の森・救援隊」の活動理念を継承する団体として発足した「木の駅ひだか」
・間伐材から薪作りを行う
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募集するお手伝い内容を教えてください。
薪作りのお手伝いを。
油圧機械を使って薪を作っていただきたいです。
木の駅ひだかでは、森林が荒れないよう適切に木を切る“間伐”を行い、切り出した木材で薪を作り販売しています。その薪作りは地域の森林ボランティアのみなさんのご協力のもとで行っておりますが、現在、ボランティアのみなさんの高齢化や人手不足がかなり深刻で…
それでも、キャンプ用の薪やストーブ用の薪の需要は増加しているんです。
薪を作りをして、木の駅ひだかの会員になってくださった方には「モリ券」という地域通貨を、その日に手渡しまたは、翌月に郵送しています。その「モリ券」は木の駅の薪とも交換が可能なので、いつも薪を買われるキャンパーの方が薪作りに来てくださることもあります。そんなふうに、県外の方や若い方も、ちらほら薪作りのボランティアをしてくださっていますが、まだまだ少なく人手が足りなくて。
ぜひ、薪作りのお手伝いをお願いいたします。
いつでも薪作りができますか?
予約を取ればいつでも薪作りができます。
基本的に、予約を取ればいつでも薪作りができます。また、月に2回金曜日に『定例会』と、月の最後の日曜日に『薪まつり』を開催しています。毎回10〜20人程の方々が参加し、薪を作る人、コンテナに詰める人、運搬する人に手分けをして作業をします。その定例会や薪まつりでは、他のボランティアの方たちとも交流できると思いますので興味があれば、ぜひご参加ください。
どんな人にあいそうですか?
どなたでも行っていただけるお仕事です。
薪作りには油圧機械を使うため、力や特別な技術は必要ありません。薪作りが初めての方には、機械の使い方や注意点はご説明します。使用する油圧機械も単純で難しくないため、どなたでも行っていただけるお仕事です。
事前に準備することはありますか?
林業は怪我をしてしまうリスクはつきもの。
林業は怪我をしてしまうリスクはつきものです。事故や怪我が起こらないように対策として、手袋・動きやすい格好・運動靴を必ず忘れずにお持ちください。事故や怪我が起こらないことが一番ですが、万が一何かあった時のために、木の駅ひだかはグリーンボランティア保険(注1)に加入していますので、ご安心ください。
(注1)グリーンボランティア保険とは
「行事参加者の傷害危険担保特約付普通傷害保険」「国内旅行傷害保険」「施設賠償責任保険」で構成される保険。
なぜ森林の木を切り薪を作っているのですか?
森林そして私たちの生活を守るためです。
今、森林では深刻な問題が起きていて、それらの問題は私たちの生活と密接に関わっています。最近、土砂災害のニュースをよく見ますね。あれは、手入れされない人工林が増えた結果なんです。人工林は人間が意図的に密集させて木を植えているため、木が切られなくなると、互いの成長の邪魔をしてしまう。それに加え、増えすぎた木の枝や葉が太陽の光を遮り、光が地面まで届かなくなる。光が届かなくなると、地面に多様な植物が育たなくなる。多様な植物が育たなくなると、エサがなくなり生き物もいなくなる。生き物がいなくなると、食物連鎖が断たれます。最終的に、木一本一本が細くなって、根もしっかり張れなくなってしまうんですよ。
森林が荒れ、木がしっかり根を張れず、土砂の保持力は弱くなった結果、あのような大きな被害をもたらす土砂崩れが起こってしまうのです。そんな悪循環をくい止めるために、森林そして私たちの生活を守るために、森林の木を切っています。
薪の販売方法について教えてください。
薪の良心市。薪代は換気扇の穴から入れてもらう仕組みになっています。
『24時間薪販売システム』つまり、薪の良心市です。簡単に販売方法を説明すると、薪は各樹種ごとに1コンテナあたりいくらと料金が決まっています。薪を購入したい方は必要な分だけ薪を選んで、お代は換気扇の隙間から入れてもらう仕組みになっています。購入される方はキャンパーの方が多くて、早朝や深夜に買いに来ることがあるんです。我々がいないときでも買えるようにするにはどうしたら良いかと考えて、換気扇からお代をいれてもらう仕組みをつくりました(笑)
最初は壁に穴を空けて受け口でも作ろうと思ったんですが、それはさすがに大工仕事が大変そうで、他に穴がないかな〜と探していたら換気扇がありましてね。プロペラをとって受け口にしたんですよ。どうやら子どもが換気扇にお金をいれたがるみたいで、結構、好評です。家族連れの方が薪を買いに来たときに、お父さんがお子さんを抱っこしてお金を入れているところ見たらなんだかほっこりします。
仕事のやりがいを教えてください。
木の駅ひだかが中山間地域のインフラとしての役割を果たしているところです。
そうですね、木の駅ひだかが中山間地域のインフラとしての役割を果たしているところです。こんな時代ですが、まだ高知には五右衛門風呂で生活している人がいるんです。ただその人たちはもう年をとっていて自分で薪を買いに行けない状態です。その人たちの生活に必要な薪を届けて、世間話して過ごすというのは大事なことだなと思います。
あとは小学生向けに間伐薪割り体験や木工教室などの取り組みも行っています。何回も参加してくれる子がいるんですが、毎回すごく成長していてびっくりします。そんな子どもたちの成長を見守ることも幸せですね。
これから先挑戦してみたいことはありますか?
木の駅ひだかを子どもたちやお年寄りが集まってくれる交流の場にしたい。
これから先といっても我々歳をとってますんでね、これからが短いんですが、ここ(木の駅ひだか)を集落活動センター(注2)にしたいなと思って、村長さんと役場の安岡さんらと話をしています。薪を製造して販売するだけではなくて、子どもたちやお年寄りが集まってくれる交流の場にしたいなと。そのために何ができるか考えてみて、日高村の特産品であるトマトと、私たちが扱っている薪。どちらもを使えるものがないかなと考えた結果、まずはピザ窯を作ろうかなと思っています。ビザだったら子どもらも年寄りもみんな好きだし、一緒にピザを作る中で色々な交流も生まれますんでね。
(注2)「集落活動センター」とは
地域住民の皆さまが主体となって、地域外からの人材も受け入れながら、旧小学校や集会所等を拠点に、それぞれの地域の課題やニーズに応じて、生活、福祉、産業、防災といった様々な活動に総合的に取り組む仕組みです
記事を見ている読者の方にメッセージをお願いします。
自然に囲まれていて開放的な場所です。
薪作りをするのは、自然に囲まれていて開放的な場所です。幸福な空間と時間を過ごすことができると思いますので、ぜひ、お楽しみください。
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- 募集対象
- 20歳以上の方
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- こんな人にぴったり
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・林業に興味がある方
・村の暮らしを知りたい方
・自然に癒されたい方
・今の仕事をしながら村で働いてみたい方
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- 活動期間
- 1時間から半日程度
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- 必要なもの
- 手袋・動きやすい格好・運動靴を持参ください。
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- 保険
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木の駅ひだかは、グリーンボランティア保険に加入しています。
「行事参加者の傷害危険担保特約付普通傷害保険」「国内旅行傷害保険」「施設賠償責任保険」で構成される保険です。
※詳しくは下記のページをご覧ください。
⇩グリーンボランティア保険について
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- 報酬
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モリ券(地域の協賛店で1000円相当or広葉樹薪3コンテナor針葉樹薪6コンテナと交換が可能)
※詳しくは、下記のページをご覧ください。
⇩モリ券について
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- アクセス
- 高知駅から岡花駅まで汽車で30分、最寄駅から徒歩10分 高知駅から車で30分
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- 応募手続き
- 「薪作り一緒にしてくれる人募集」ボタンから、備考欄に志望動機をご記入のうえエントリーください。また、月2回の金曜日にある『定例会』、毎月最後の日曜日にある『薪まつり』については月によって日程が異なる場合がありますので、お問い合わせください。